戦後から高度経済成長期を経て現在に至るまで、日本経済を先導してきたのが自動車業界である。自動車業界は、トヨタや日産のような“完成車メーカー”をはじめとして、資材、部品、整備、販売と言った“自動車そのもの”に関わるメーカーや、運輸業などから成り立っており、これら自動車に関連する産業の就業人口は、日本の全就業人口の8.7%を占めると言われている。
こうして、アメリカに代わる世界最大の自動車生産国となった日本だが、最近は陰りが見え始めている。
現在、自動車の生産台数・販売台数で世界一の座に君臨しているのは中国だ。その反面、日本の自動車メーカーはもちろん、世界中の自動車メーカーが、国内向け自動車の生産・販売で伸び悩みを抱えており、急成長する新興国の市場を見据えた合従連衡を繰り返している。