かつては日本を凌ぐ自動車生産大国であったアメリカにおける、現在の自動車産業はどうなっているのだろうか?
アメリカの自動車産業を先導してきたクライスラー、フォード、ゼネラル・モーターズの3社、いわゆる“ビッグスリー”は、2000年代に入るとその凋落ぶりが際立ってくる。
そして2009年、中国での自動車販売台数がアメリカのそれを上回り、世界1位となった。つまり、自動車を巡る熾烈な戦いの舞台は、アメリカからアジアを含めた新興国へシフトしたのである。
世界全体で見た場合の自動車市場はどう変化したのだろうか?2000年の時点において、世界の自動車市場で新興国が占める割合はわずか1/4程度であった。しかし、その10年後の2010年には、市場の5割以上を占めるようになっている。
これに伴い、世界中の自動車メーカーが新興国での生産拠点確保を進めている。